Smiley face

 動物がMCを務め、ホモ・サピエンス(人間)の行動や習性を研究する。中京テレビ制作で、日本テレビ系で4月からレギュラー放送が始まった「人間研究所~かわいいホモサピ大集合!!~」(水曜午後11時59分)は、一風変わった趣向のバラエティー番組だ。20代の若手社員の「逆転の発想」が企画に結びついた。

「これ動物側に出す記事?」

 5月中旬。「緊急記者会見」と銘打った番組の取材会が都内で開かれた。「人間研究所」所長のニホンザル・リュウ(声・ロバート秋山竜次)と、研究員のブルドッグ・ヒカル(声・伊集院光)が登壇し、自由奔放なトークで番組をPRした。

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ニホンザルのリュウ(右)とブルドッグのヒカル=中京テレビ提供

 集まった取材陣にリュウが「動物に見てほしくて番組をやってるんだけど、これ動物側に出す記事?」と尋ね、司会が「これはホモサピ(人間)向けの記事です」と答えると、ヒカルは「でも人間がテレビをつけてくれないと、見られないからさ」。

 今後番組でやってみたいことを聞かれ、「街ブラ」と答えたリュウに、ヒカルがすかさず「それは散歩!」と突っ込みを入れるなど、番組の世界観そのままに取材会が進んだ。

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ニホンザルのリュウ、ブルドッグのヒカルらが登壇した「緊急記者会見」=中京テレビ提供

「動物から見たら人間の方が・・・」

 「人間研究所」は、「人間が動物を観察する」のではなく「動物が人間を観察する」という逆転した視点で作られている。昨年秋に中京テレビでパイロット版が放送され、4月からレギュラー番組として全国放送が始まった。

 番組を企画し、総合演出を手がけるのは、入社6年目の鳥居大雅さん(27)だ。番組を構想したきっかけは、大きく二つあるという。

 一つは、街中で犬を見たとき…

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